足部・足関節捻挫
✅転んだり、足を踏み外して足首を捻った
✅歩くと足首やその周囲に痛みがある
✅足首が腫れている
✅転んだ時に手足の関節を痛めた
✅正座やしゃがむことが出来ない
✅病院でリハビリしても改善しない
捻挫は、手足、肩、膝、股関節など関節のある部分ならどこでも起こりえます。交通事故でのむち打ちや首の寝違えなども頚椎捻挫に含まれ、腰のギックリ腰なども腰部捻挫として扱われます。
対処方法(PRICES処置)
PRICES処置とは、肉離れや打撲、捻挫など外傷を受けたときの基本的な応急処置方法。 PRICES処置とは、Protect(保護)、Rest(安静)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)、Stabilization/Support(安定・固定)の6つの頭文字を取った処置です。早期にPRICES処置を行うことで、内出血や腫れ、痛みを抑え、回復を早める効果があります。
・Protect(保護)
【目的】
・安全確保
最も最初に行うことは、ケガ人の保護、受傷部位の保護に努めます。スポーツ中にグラウンドやコートで負傷した場合、十分に注意を払いながら速やかに安全な場所に移動させましょう。
・Rest(安静)
【目的】
・内出血や腫れ、痛みの抑制
・損傷部位拡大の防止
患部を動かさないように添え木や固定をして安静にする事です。無理に動かしてしまうと悪化してしまう可能性があります。
・Icing(冷却)
【目的】
・内出血や腫れ、痛みの抑制
・筋緊張緩和
・患部代謝低下による炎症の抑制
氷などを患部に当てて冷やすことにより毛細血管が収縮し、腫れや内出血を抑えてくれます。アイシングを実施すると、①強い冷感 ②灼熱感 ③疼痛 ④感覚消失の順で感じ、感覚が消失するまでに約15~20分と言われています。感覚がなくなったらアイシングを終了するようにしましょう。※氷ではなく保冷剤を使用する場合は凍傷になる可能性がありますのでご注意ください。
・ Compression(圧迫)
【目的】
・内出血や腫れの抑制
包帯などで圧迫することにより出血を最小限に止めることが目的です。注意点は包帯をキツくしめてしまうと血が行き渡らなくなり循環障害が起こることです。この時に血流が止まってしまわないように、皮膚や爪の色、感覚などを確認するようにしてください。圧迫をしている場所よりも先にしびれが出たり色に変化がある場合はすぐにやめましょう。
・Elevation(挙上)
【目的】
・内出血や腫れの抑制
患部を心臓よりも高い位置にすることで心臓に血が戻りやすくなり腫れにくくなります。睡眠時には下にクッションなどを入れて高い位置をキープすることで腫れが早く収まりやすくなります。
・Stabilization/Support(安定・固定)
【目的】
・痛み・腫れ・炎症の抑制
・組織回復期の初期において有効
患部を固定して安定に保つことで、筋肉、腱、靭帯などの修復がとても効果的に行われます。 軟部組織損傷(ねんざ・だぼく・肉ばなれ等)の場合、安定・固定が冷却・圧迫とともに 内出血・腫れ・痛み・炎症の抑制に効果があります。骨折、脱臼の場合でも、安定・固定は欠かせない要素です。
※必要以上の長期固定を行うと、関節可動域低下、筋力低下、骨萎縮等の後遺症が残る可能性があります。また、患部周囲組織の二次的損傷を引き起こすこともあるので注意が必要です。
内反捻挫では、この前距腓靭帯部分に損傷が起こるため、 外くるぶしの前部分が腫れ、痛みが生じます。また、足を下に曲げたり内側に捻ったりすると、この部分に痛みが生じます。 損傷がひどい場合は足関節の外側や前部分、もしくは全体が大きく腫れてしまうことがあります。
・外反捻挫(内側側副靱帯損傷)
足首を外側に捻る捻挫です。 足関節の内側側副靭帯は三角靱帯とも呼ばれ外側靱帯よりも強靱と言われています。 全体の形は三角形に近く、脛骨と足根骨をつなぎ、足部の脛舟部、前脛距部、脛踵部、後脛距部の4つに分かれます。
・遠位脛腓靱帯損傷
足首と爪先が外側に強制されることで距骨に強い捻じりが加わると脛にある2本の骨が離開を起こし、この時に遠位脛腓靱帯の損傷を伴うことが多くあります。
・リスフラン関節損傷
体操・剣道などジャンプ・着地や繰り返しのつま先での踏み込みを行うスポーツで受傷しやすい多発します。リスフラン関節とは足の甲の関節で、その関節をつなぎとめている「靭帯」が損傷することをリスフラン関節靭帯損傷といいます。足部の捻挫ではありますが、一般的な足首の内反捻挫(前距腓靭帯損傷)とは受傷の仕方や痛みの部位が違います。主につま先重心の時に過度な力が加わることで、足の甲にある骨(内側楔状骨)と第2趾の骨(第二中足骨)をつなぎとめている靭帯が損傷・断裂し骨の連結が緩みます。甲の骨が緩むということは「足部アーチの低下」を引き起こす為、痛みと共に足の安定性の低下もみられるようになります。
・ショーパール関節損傷
高所からの墜落、轢傷、急激な跳躍などで発生します。ショパール関節は距舟関節と踵立方関節からなる複合関節で強靭な靱帯によって補強されているため一般的に損傷を受けることは少ない関節損傷です。
その場合はズレた骨の位置を戻すことも重要になってきます。また、何度も同じところを繰り返し捻挫する場合は、東洋医学的な考え方で「捻挫をしやすい体質」の方もいらっしゃいます。その場合は対処法をお伝えし、実践すると捻挫をしにくくなり、また捻挫をしても早期に回復しやすい体になります。
一般的な治療(施術)方法